2026年(令和8年)
| 1月 |
| いちがつ |
1月4日(火) 迎春 迎春 新しい年が明けました。 今のこの国の状況を思うと暗澹たる気持ちになりますが、少しでも平和で穏やかに過ごせる日常が続くことを心底祈る私です。 みなさまにとって心豊かな一年になりますように。 ・・・・・・・・・・ <感想:紅白歌合戦> さて、毎年大晦日にはカウントダウンのライヴをやっていた日々は遠く、今年は私は国営放送の歌合戦を観ました。なぜ観るの?って。そりゃあ、世の中ではどんな歌が流行っているのかを知るためです。 前半、ダンスを伴う多くのグループが登場しましたが、いやあ、まず、私には言葉が全然聴き取れません。いよいよ自分の耳が劣化したかと疑いつつも、これじゃあ無理と字幕を見ながら思ったり。振り返ればサザンオールスターズの出現は旋律に載せる言葉の有り様において衝撃的でしたが、私が理解できるのはその辺りまでかも。そして、そっか、最近の歌はいわゆるアウトロ(後奏)というものが全然ないのですね。 午後10時頃、矢沢永吉が登場。別格の扱い。それまでのおよそ2時間40分は何だったのか?と思わせるパフォーマンスだったと思います。 後半は昭和の歌手がたくさん出て、それぞれの年齢を思わず検索してしまった私です。 堺正章80歳、布施明78歳、矢沢永吉と高橋まりこは76歳。松任谷由実71歳。郷ひろみは70歳。 岩崎宏美、石川さゆり、玉置浩二は67歳、松田聖子と久保田利伸は63歳。B‘zの稲葉浩志は61歳。 坂本冬美は58歳、福山雅治は56歳。 彼らの歌を聴いていると、前半の歌手たちの歌がいかにタイトで縦乗りだったかを実感。縦乗りと言えば、私にとっての最初の体験はやはりYMO。それはともかく、後半の歌手たちの歌は揺れ、歌と拍がかなりずれている。ストリーミング再生が億単位の歌を聞いている若者たちには、おそらくかなり違和感のある音楽体験だったのではないかしら?と思います。って、聞かないか。ともあれ、この私でさえ、最初は昭和の歌手たちの歌い方に耳が慣れるのに少し時間がかかってしまいましたもの。 この身体が感じる音楽体験。これは当然「耳」にもかかわるわけで。DTMが主流になった時にも思いましたが。「音楽」はこれからどうなっていくのだろう?と、到底自分なんぞには答えられない質問を抱えてみたり。 ところで、私が昨年最後に買ったCDはFujii Kaze『Prema』。最初にYouTubeで聴いた感覚はどこか懐かしい。細かいことはここには書きませんが、自身の音楽体験に誠実に向き合い、自分自身の音楽を創ろうとしている姿勢を、私はこの人から感じます。アルバムを通して聴くと、アレンジなどもよく考え抜かれていると思いました。ちなみに、個人的には、この藤井風、紅白のトリをつとめたミセス、それにヒゲダンは次元が違うと思っています。 ・・・・・ 年末、東京のジャズのライヴハウスの老舗・新宿ピットインは、60周年を祝う大きなコンサートを二日間に渡って行いました。私はその場に立ち会うことはできませんでしたが、渡辺貞夫さん(92歳)、山下洋輔さん(83歳、来年から活動休止)など、日本のジャズ界を牽引してきた多くのレジェンドたちも演奏されました。 今年、同じく東京のジャズのライヴハウス・代々木ナルも60周年を迎えます。私は10月にソロ・ピアノで演奏する予定です。ほかにも5月には濱田芳通さんの神奈川フィルハーモニー管弦楽団とのコンサートで、弦楽四重奏(予定)と濱田さんとの出演が決まっています(私は神奈フィルとは共演しません)。 歳を重ね、ライヴの本数は少なくなっていますが、喜多直毅(ヴァイオリン)さんとのデュオ、完全即興演奏ユニット「太黒山」(太田惠資・ヴァイオリン、山口とも・パーカッション)、ロシアの歌をうたう石橋幸さんのグループの活動は続けていきたいと思っています。また、そのほかにも楽しみなライヴがございます。今はまだ秘密(笑)。また、指の劣化にあがなうべく、今年はもう少し真面目に練習してピアノに向き合うつもりです。 そして、2019年春から地元の府中で続けているコンサート・シリーズ『耳のごちそう』も、今月で24回を迎えます。これからも息長く続けていきたいと思っていますので、応援していただけるとうれしいです。 ▼1月31日(土)vol.24「メヲコラソンを聴く」 EMiKO VOiCE(うた)&助川太郎(ギター) ▼5月16日(土)vol.25「ハモニカを楽しむ」 八木のぶお(ハモニカ)ソロ &黒田京子(ピアノ)デュオ ▼夏・・・未定 ▼11月28日(土)vol.27「銀河鉄道の夜」 特別編:語りと音楽 (ACF『THE ART』に参加) 坪井美香(女優)&黒田京子(ピアノ) 現時点では、以上が決まっています。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 |
| 8月 |
| いちがつ |
8月16日(日) 小出裕章さんの講演 昨日、長崎に原爆が落とされた日に行われた、小出裕章さんの講演会『原爆と原発 〜原爆はダメなのに、どうして原発はいいの?〜』に行ってきました。 (「反原発自主アクション」主催、調布市文化会館たづくり、にて) 小出さんのお名前や発言は、もちろん3.11(2011年)の時に私は知りました。国会や様々なメディアで聞いたその言葉は、非常に論理的で聡明で、当時、私の心にもっとも深く刺さりました。 この講演会では、まず、小出さんは、広島と長崎に落とされた原爆がどんなふうに作られているかを、とてもわかりやすく説明してくださいました。こんな私でも違う種類の原爆だったことは知っていましたが、広島はウラン、長崎はプルトニウムで作られた爆弾で、その仕組みを改めて認識することができました。 そのウランは日本でもほんのわずか採取できる場所があるとのことでしたが、そこを掘り返せば当然放射能が放出されるし、原子力は化石燃料が枯渇した後の未来のエネルギーだ!と宣伝されてきたけれども、ウラン資源は貧弱で、発生できるエネルギーに換算すると、石油の数分の1、石炭の数十分の1しかないそうです。つまり、化石燃料が枯渇する前にウランが枯渇する、と。 そして、プルトニウム(自然界にはない)を利用するという、原子力推進派の夢、すなわち核燃料サイクルは既に破綻しているのであり、原子力は意味のあるエネルギー源にならない、という現実を教示してくださいました。 さらに、小出さんは日本政府が進めてきた政策や法律に触れながら、私たちがいかに騙されてきたか、つまり、「Nuclear」という言葉が、ある時は「核」、ある時は「原子力」と使い分けられ、「核」は軍事利用で悪いもの、「原子力」は平和利用で良いものであるかのように、政府が国民に対して宣伝、あるいは洗脳してきたかに言及されました。 小出さんは「私は原爆を心から憎んだが、被爆国なのに、ではなく、被爆国だからこそ、『原子力の平和利用』に夢をかけてしまった。それは私の人生の最大の誤り」ときっぱりとおっしゃっていました。 このご自身の苦しい思いを原点として、『核は使うべきではない』と断言する小出さんは、「原子核の反応は生命体の世界を支えている原子・分子の反応の世界とかけ離れている。それを利用する技術は徹底的に破滅的であり、使うべきではない。もちろん軍事的に利用すれば、生命世界の破滅に直結する。「原子力」という言葉に騙されてきた利用も、はじめから「軍事」目的だったし、仮にそうでなくても徹底的に差別的で、生命体を破壊する被曝を伴う。」と最後に締め括られました。特に「徹底的に差別的」ということについては、一番最後に再度付け加えていらっしゃいました。 付記:「徹底的に差別的」という表現は少しわかりにくいかと思いますので、アベ氏が銃撃された時に小出さんが書かれた「アベさんが銃撃を受けて死んだ。悲しくはない。」という書き出しで始まる小出さんの文章はこちら。 私はこの講演会に行って良かったと思いました。会場には200名余りの人が集まり、年齢層は高い感じでしたが、若い人も少しいました。この「核」の問題は未来につながる問題であり、「私はもうすぐ空に召されるから」なんて言っている場合じゃないと思いました。私には音楽をすることしかできませんが。 今夏、この国の総理大臣は広島と長崎の式典に参列しましたが、私のXのタイムラインはタカイチ氏への大批判にあふれています。かつて「非核三原則、あれはなんとかしたい」と言っているタカイチさん。歯医者に行った?あのふてくされた態度はなんだ?熊本地震による被災地に入った時のBGM付きプロパガンダ映像もひどいと思いましたが。もうダメでしょう。あの顔を見ただけで、私は気分が悪くなる者の一人です。 追記 中部電力による安全審査における重大なデータ不正が発覚した浜岡原発。この原発は南海トラフ地震の想定震源域の真上に位置していることはつとに有名。大地震が起きたら、どうなるか・・・。なにせこの国には57基も原発があるのだ。万一戦争でも起きた場合、これらの原発を攻撃されれば、この国はほんとうに沈没する。 (この文章はFaceBookに8月10日に投稿したものです) |