2022年のトピックス
(最新ニュース)




▼篠田昌已読本が出版されました(12月14日 up)

大熊ワタルさん編集による本『我方他方 サックス吹き・篠田昌已読本 (アバンタバン サックスフキ・シノダマサミドクホン)』が2022年12月15日に出版されました。篠田さんの没後30年を記念した、彼の音楽の集大成となっている本だと思います。
で、この中に、私が書いた追悼文(2008年4月 記)が掲載されています。
よろしければ、お手に取ってお読みくださいませ。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907986032

<紹介:篠田昌已>
没後30年を経て甦る、稀代の音楽家の人と音楽。
生活向上委員会大管弦楽団、じゃがたら、コンポステラ、東京チンドンなどで活躍し、1980年代末から90年代初頭の「時代」を駆け抜けたサックス吹き、篠田昌已(1958-92)。その没後30年と再評価を期して、2008年に少部数だけ発行された入手困難な冊子『コンポステラ★星の広場で』を増補・再構成。新たに本人のインタビューを発掘し、町田康、大友良英、細川周平、平井玄各氏ら一線で活躍する表現者50余名による寄稿を収録する。ミュージシャン篠田昌已の《これまで》と《これから》がここにある!
定価1800円+悪税

<付記>
2022年12月10日放送のNHK-FM「ジャズ・トゥナイト」で大友良英さんに紹介されました。


<おまけ:私の文章>

しのだくんをしのんで

「サインしてください」と言われて、その手の中にあるものを見ると、そこには黄緑色の服を着ているプラスチックの小さな箱。それは今はもうほとんど使われることがなくなったカセットテープで、1988年に録音された篠田君とのデュオ(吉祥寺・曼荼羅でのライヴ録音/音場舎)が収められています。地方に行った時など、こうしてサインを求められるのがもっとも多いのは、実はこのカセットテープだったりします。

正直に言えば、この時のライヴのことは私にとっては生涯忘れられないものになりました。自分がどこかで確実に破けたからです。ちなみに、それを聴き取った竹田賢一さんからは、今でもずっとこのことを言われ続けています。

1980年代末の篠田君との関わりは、ほかに“機械じかけのブレヒト”(篠田君、大友良英、広瀬淳二、黒田)の四人のユニット、そして当時新宿ピットインで定期的に活動していたORT(オルト/池田篤、村田陽一、大友良英ほか)に、篠田君、広瀬さん、梅津さんの三人を迎えて、パルテノン多摩の大ホールで大晦日に行われたフェスティバルにORTとして参加したことなどが挙げられます。他に、何故か豊住芳三郎さんと三人で新宿ピットインで演奏したこともありました。

打ち合わせのために訪れた彼の国立の家では、いろいろなLPやビデオを見せてもらいました。スパイクジョーンズの存在や、クレズマー音楽のことを知ったのも、その時のことでした。 そしてなによりも、私が彼からもっとも学び、さらに影響を受けたのは、ほかならぬ「うた」ということだったと思っています。あんな音色で、あんな風に歌うサックス奏者を、私は今でもほかに知りません。音楽に携わる人生の出発点で彼と出会えたことは、私にはとても大きなことだったと思っています。

なんて書いていると、あの震える音とくしゃっとした笑顔が、目の前に浮かんできました。そう、短パン、アロハ、下駄のいでたちでした。これは下北沢駅のホームで偶然に会った時の彼の格好ですが、それが私が立っている彼を見た最期の風景になりました。とても強い西陽とともに。

(黒田京子 2008年4月26日 記)




▼NHK合唱コンクールに少しだけ出演(10月3日 up)

『第89回NHK全国学校音楽コンクール 全国コンクール』は、小学校、中学校、高等学校、それぞれ地区予選を経て代表となった11組が本選で合唱を披露し、その様子はEテレで放送されます。

私は山口とも(per)さんからお声かけいただき、ともさん、ティコボのみなさんといっしょに、10月9日(日)にNHKホールで行われる小学校の部の審査中のパフォーマンスとして、ちょこっと演奏します。放映時間は14時から16時50分、生放送です。私たちの出番はおよそ16時頃からの予定です。よろしければご覧くださいませ。私なんぞはともかく(多分10秒も映りません 笑)、ともさん、すばらしいです。

詳細はこちらへ。
https://www.nhk.or.jp/ncon/entry/zenkoku/index.html






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