ORT Music


2007年の企画

『 くりくら音楽会 』 vol.2
  〜 平成十九年 春の陣 〜
 


 3月15日(木) 
 4月19日(木) 
 5月17日(木) 

 
 東京・門前仲町
 門仲天井ホール 
 

『 くりくら音楽会 』 vol.3
  〜 平成十九年 秋の陣 〜
 


 9月13日(木) 
10月18日(木) 
11月15日(木) 


 東京・門前仲町
 門仲天井ホール




『 くりくら音楽会 』vol.2
〜 ピアノ大作戦 平成十九年春の陣 〜



日にち : 2007年  3月15日(木)
              4月19日(木)
              5月17日(木)
            (いずれも、その月の第三木曜日)

時間 : 開場 18:30 開演 19:00

場所 : 門仲天井ホール
        東京都江東区門前仲町1−20−3 8F
        tel. 03−3641−8275

交通 : 東京メトロ東西線・門前仲町駅(出口3)
      徒歩3分
      都営大江戸線・門前仲町(出口6)
      徒歩2分

料金 : 前売 3000円 当日3500円 
      (全席自由/1ドリンク付き)

出演 :  2007年3月15日(木)
        三宅榛名(pf)翠川敬基(cello)
        千野秀一(pf)さがゆき(vo)

      2007年4月19日(木)
        フレデリック・ブロンディ(pf)斎藤徹(b)
        黒田京子(pf)山口とも(per)

      2007年5月17日(木)
        港大尋(pf,etc)&坂本沙織(dance)
        清水一登(pf,etc&れいち(vo,etc)


予約・問い合わせ : 門仲天井ホール
              tel. 03−3641−8275
              fax. 03−3820−8646
              e-mail acn94264@par.odn.ne.jp

              ORT Music(黒田) 
              e-mail kkyoko@ortopera.com

チケット取り扱い : 門仲天井ホール
             ORT Music(黒田)

チケットのご購入 : 販売終了



★私宛にメール予約をされる方は、

     お名前
     ご連絡先(住所、電話番号)
     メールアドレス
     希望枚数

を明記の上、上記メールアドレスまでご連絡ください。追って、料金の振込先などを記したメールを返信いたします。

なお、私は自分が演奏する時は、いつでもチケットを持参していますので、ライヴ会場などで直接お会いすることができる方は、どうぞお気軽に声をおかけくださいませ。



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くりくら音楽会。「くりくら」というのは、ドイツ語のKlingen(クリンゲン/響く)とKlavier(クラヴィーア/ピアノ)をくっつけた言葉です。ピアノよ、響け!みたいな感じですがこれはこの門仲天井ホールの“復P祭”とも絡んだ企画です。
(詳細などは2006年のORTMusicのところを参考してください)

おかげさまで、昨年の秋に開かれた第一回目のくりくら音楽会は、温かいミュージシャンのみなさん、そしてお客様たちのご支援を受けて、どの回も楽しく、いい演奏会になりました。ありがとうございました。

その昨年は主としてジャズのフィールドで活躍する若いピアニストたちに声をかけましたが、今年の春はジャズからはかなり離れた方たちが参加してくださいます。

さ〜て、どんな風になりますか。お楽しみに!
ぜひおでかけください。お待ちしています!






『 くりくら音楽会 』vol.3
〜 ピアノ大作戦 平成十九年秋の陣 〜



日にち : 2007年   9月13日(木)
              10月18日(木)
              11月15日(木)
           (9月を除いて、その月の第三木曜日)

時間 : 開場 18:30 開演 19:00

場所 : 門仲天井ホール
        東京都江東区門前仲町1−20−3 8F
        tel. 03−3641−8275

交通 : 東京メトロ東西線・門前仲町駅(出口3)
      徒歩3分
      都営大江戸線・門前仲町(出口6)
      徒歩2分

料金 : 前売 3000円 当日3500円 
      (全席自由/1ドリンク付き)
      学生 2500円(学生証提示)
      三公演通し手形 8000円

★今回より、「学生」割引券、及び三回とも足を運んでくださる方のために「(入場)手形」(通し券・パスポート/初回のみ販売)、というチケットを発行することにしました。どうぞご利用くださいませ。
        

出演 :  2007年9月13日(木)
        青木菜穂子(pf) & 会田桃子(vn)
        近藤達郎(pf) & 梅津和時(as,cl)

      2007年10月18日(木)
        井上郷子(pf) & 木ノ脇道元(fl)
        黒田京子(pf) & おおたか静流(vo)

      2007年11月15日(木)
        ウーゴ・ファトルーソ(pf) &
              ヤヒロトモヒロ(per)
        高瀬アキ(pf) & 井野信義(b)

予約・問い合わせ : 門仲天井ホール
              tel. 03−3641−8275
              fax. 03−3820−8646
              e-mail acn94264@par.odn.ne.jp

              ORT Music(黒田) 
              e-mail kkyoko@ortopera.com

チケット取り扱い : 門仲天井ホール
             ORT Music(黒田)

チケットのご購入 : 販売終了



★私宛にメール予約をされる方は、

     お名前
     ご連絡先(住所、電話番号)
     メールアドレス
     希望枚数

を明記の上、上記メールアドレスまでご連絡ください。追って、料金の振込先などを記したメールを返信いたします。

なお、私は自分が演奏する時は、いつでもチケットを持参していますので、ライヴ会場などで直接お会いすることができる方は、どうぞお気軽に声をおかけくださいませ。


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このコンサートの企画意図などについて、あらためて書いておきます。

このコンサートを思いついたきっかけは二つあります。そしてこれらのことがそのまま動機及び企画意図につながっています。

ひとつは、谷川賢作(pf)さんが主催した、ピアニストばかりが5人集まったコンサート(それぞれのソロ演奏)がとっても面白かったこと。

東京では毎晩無数のコンサートやライヴが行われていますが、実際、ピアニスト同士が同じ演奏場所で会う機会はほとんどないので、他の人の演奏を聴くことも含めて、それは新鮮でほんとうに楽しいひとときでした。終演後にはお客様も交えて、出演者のみなさんと感想を述べ合ったり、音楽の話をする時間を持つことができました。

こうしたコミュニケーションをはかれる場がもっと多くあればいいなあ、とずっと思っていたところ、この“門仲天井ホール” がピアノを使う催しを募集していました。これが二つ目のきっかけです。

これはこのホールのピアノ(多くの人の協力や資金カンパによって購入された小型のスタインウェイ)が近年あまり使われなくなったということから、ピアノをめぐる企画を募っていたもので、タイミング良く、これにハイ!と手を挙げたわけです。このコンサートに“復P祭”(フッピサイ/ピアノの復活祭)という小さな冠がついているのは、こうした理由によります。

題して『くりくら音楽会』。「くりくら」というのは、ドイツ語のKlingen(クリンゲン/響く)とKlavier(クラヴィーア/ピアノ)をくっつけた造語です。また、副題を『ピアノ大作戦 秋(春)の陣』としました。

そして、主としてピアニスト同士の交流をめざし、この門仲天井ホールにある一台のピアノを真ん中にして、いろいろな音楽を聴いてもらえるコンサートにしよう、と考えました。ピアノの音が響き渡り、ピアニストの演奏も生き、さらにうんと色彩感豊かなコンサートにしたいと思いました。そのために、ピアニスト×誰か、つまり一晩に二組のデュオ演奏を聴ける、という形式をとることにしました。

敢えて誤解を恐れずに言えば、音楽的な獲得目標はありません。ジャズ、即興演奏、クラシック音楽あるいは現代音楽、ポピュラーミュージック、民族音楽などなど、音楽をジャンル分けすることで、何かがわかったような気になるのは幻想だと思っています。

では、何を聴くのか?その人の音楽を耳と心を開いて聴くというのはどういうことか?そのことを問う場として、一台のピアノを通して、この門仲天井ホールという場が、このコンサートが、少しでも機能すればいいなと考えています。

実際、各ミュージシャンのスケジュールの都合や、基本的にデュオの相手はピアニストにお任せしていることもあって、某日にブッキングされた二組のデュオの音楽内容が同じ傾向になるとは限りません。

例えばA組の演奏者のファンの人が、たまたま聴くことになった、よく知らないもう片方のB組の演奏はあまり面白くなく感じたというようなことが、お客様に起きる可能性がないとは言えません。

それでも、世界にはこれまで聴いたことがなかった音楽も含めて、いろいろな音楽があるのであり、共感にせよ批判にせよ、その体験は個人的な音楽体験の豊かさにつながり、その場に立ち会うことは決して人生の損にはならないと思います。

確かに、例えば一晩にフランス料理と中華料理を食べたらお腹をこわすかもしれません。が、両方の料理のおいしいところを、逆にもしあまり口に合わなかったら、そのことも含めて、“料理”の本質のようなものが感じられたり、わかったりすることもたくさんあるのではないかしら、という風に思います。

余談になりますが、例えば料理ならば、これまで食べたこともないものでも、どれどれ食べてみよう、トライしてみようと、人々はお店に出かけたり、自分で作ってみたりすると思います。○○監督の新作映画はどんなものかはよくわからなくても、期待しながら映画館に足を運んだりします。ルノワールの絵が一番好きだけれど、よくわけのわからないピカソもこの目で見てみようと、美術館を訪れたりすると思います。なのに、何故か、どうも音楽はそんな風に鑑賞されることがあまりないように思われます。

また、見方を変えれば、時代がどんどん画一化、均一化されようとしていく流れの中で、こうしたコンサートが実現されることの意義は少なからずあると考えています。一台のピアノがつなぐ、いい意味での多様性があり、それはとても大切なことなのではないかと思います。

さらに、これをシリーズ化したいという門仲天井ホールの支配人の意向を受けて、ひと月に一回(基本的に第三木曜日)、これを春と秋に三ヶ月間続けて行っていくことにしました。ちなみに、来年以降もやり続けていく予定です。どうぞ応援してくださいませ。


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『くりくら音楽会』第一回目は主としてジャズの分野で活躍する若手ピアニストを中心に、第二回目は緊張感のある濃密な即興演奏が3月、4月と続き、5月は“うた”が中心のコンサートになりました。

今回の秋の陣は、まず、海外からのミュージシャンの来日日程によって、南米・ウルグアイ在住のウーゴ・ファトルーソ(pf)さん、さらに、ドイツ・ベルリン在住の高瀬アキ(pf)さんの出演が早々に決まりました。

ウーゴさんはトニーニョ・オルタ、アイアート・モレイラ、ジョイス、シコ・ブルアキ、ジャヴァンなど、数々のアーティストと共演し、'90年代からはブラジルのスーパー・スター、ミルトン・ナシメントのグループのキーボード奏者として在籍し、レコーディングやワールド・ツアーに参加している方です。

ヤヒロトモヒロ(per)さんが招聘されており、11月には二人のデュオで国内ツアーが予定されているそうです。ですから、その一環のコンサートの一つということになります。

アキさんは今からちょうど20年前の'87年に渡独。ほどなくドイツのフリー・ジャズの第一人者、アレックス・フォン・シュリッペンバッハ(pf)さんと結婚。ヨーロッパを中心に、ジャズ、即興音楽シ−ンで活躍されている方です。日本の女性ピアニストとしては、アメリカに渡った秋吉敏子さんに次いで、ヨーロッパに渡った高瀬アキさん、という言い方をされることもあるようです。

実は私が二年間ほどジャズピアノを習った師匠でもあります。その頃は、アキさん、橋本一子さん、佐藤允彦さん、加古隆さん、ピアニストとしてはこの4人の方々が頭ひとつ飛び出ていて、日本の新しいジャズの地平を切り拓こうとされていたと記憶しています。

アキさんのデュオの相手は井野信義(b)さん。その渡独直前に製作したLP「天衣無縫」は、この井野さんとのデュオのアルバムですが、今年、CDとして再発されています。

ということで、11月は何故このデュオの組み合わせなのか?と尋ねられても、ただ単純に両者のスケジュールの都合なのです、としか言うことができません。その音楽の内容はかなり異なると思いますが、ということをご理解の上、逆に、こういう機会には生涯巡り合うことはない、とほとんど断定できますから、ぜひ聴きに来ていただければと思う次第です。

また、9月は新進気鋭の若手タンゴ・ピアニスト、青木菜穂子(pf)さんが出演してくださいます。こちらはアルゼンチンです。(実は、ここまで決まった時点で、一台のピアノで世界中の音楽を廻れればいいなあとも思ったのですが、そこまでうまくはいきませんでした。って、ひょっとしたら周遊できるかも?)

青木さんは何度もアルゼンチンを訪れ、向こうのミュージシャンと共演されています。ご自身のグループで自作曲を演奏するなど、これからがとっても楽しみな女性ピアニストです。

その彼女のグループのメンバーでもある、デュオの相手となる会田桃子(vn)さんも、自身のユニットを率いて積極的に活動されているキュートな方です。青木さんと会田さん、お二人が考える、芯のある“タンゴ”を聴くことができると思います。

同じく9月のもう一組は、近藤達郎(pf)さん。私が初めて彼の演奏を聴いたのは、今は亡き如月小春さんが率いていた劇団の公演で、でした。今から20年以上前のことになるかもしれません。そして、今年の“春一番”で近藤さんが演奏されているのを聴いて、これじゃっ、と思った私は、その場でオファーをしたのでした。近藤さんはジャズの分野ではなく、主としてポピュラー音楽、フォーク、ロック、といった分野で活躍されている方です。

その近藤さんが選ばれたお相手は百戦錬磨の梅津和時(as,cl)さん。近藤さんはこの日のために曲を書こうかなとおっしゃっておられました。どんなステージになるのか、今からとっても楽しみです。

なお、このコンサート・シリーズは、基本的に第三木曜日に日にちを設定していますが、9月だけ第二木曜日です。これもまた単純に私のスケジュールの都合でこうなっているだけです。

10月は井上郷子さん(pf)。ホールの支配人から、井上さんはこの門仲天井ホールができた頃から関わりがある方だ聞き、また先のリュック・フェラーリ作品の演奏がたいへん面白かったということで、お願いする運びになりました。井上さんは主としてクラシック音楽の現代音楽の分野で活動されている方です。最近、中東音楽に傾倒しているというお話も伺っていますが、どのような音楽を聴かせてくださるのか、たいへん楽しみです。

その井上さんのお相手は木ノ脇道元(fl)さん。同じく現代音楽のコンサートでよくお名前を拝見する方です。この分野のフルート奏者の第一人者と言っていいと思います。正直、私としてはやっと出会えた、という気分です。

そして、10月のもう一組は私とおおたか静流(vo)さんのデュオです。おおたかさんは“七色の声を持つ”と言われている、とてもすてきな歌手です。近年ではNHKの番組「にほんごであそぼ」で、わらべうたやなにやらへんてこりんで面白い歌をうたっていたりします。

また、私はこれまでの二回はいずれも完全即興演奏でやってきましたが、今回は「うた」を、歌い手と対峙する方法(単なる伴奏をするつもりはありません/って、いつもそうだったりするかも〜)で演奏したいと思っています。さらに、こじつけて言えば、日本、でしょうか。

ちなみに、実際、ブッキングに関しては、オファーをしても断られる場合もありますし、すべてのタイミングがうまくいくとは限らないのが実情です。各ピアニストが選ぶ相棒のスケジュールの都合もありますし、それによって、この日だったら演奏できる、というようなことも生じます。従って、当初、私が想定していたことや目論見のようなものは、途中から雲散霧消、もしくは変質していくこともなきにしもあらず、です。

ざっと、秋の陣の出演者のことを書きました。もっと詳しくお知りになりたい方は、それぞれの公式サイトへ遊びに行ってみてください。

とにかく、秋の陣もほとんど考えられないような取り組みになりました。そんなこんなもすべてひっくるめて、おおいに楽しんでいただける音楽会にできれば、と思っています。

ぜひおでかけください!





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